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予防接種のはなし

独立行政法人国立病院機構 東京病院 感染症科 部長 永井 英明 先生 監修

予防接種とは何ですか?


ワクチンを接種し、感染症に対する抵抗力(免疫)をつくることです。それにより感染症の発症を抑えられるようになります。

ワクチンを接種し、感染症に対する抵抗力(免疫)をつくることです。それにより感染症の発症を抑えられるようになります。

ワクチンを体内に接種して、感染症に対する免疫をあらかじめつけておくことを「予防接種」といいます。

その免疫によって、再び病原体が体の中に入ってきても病気にならずにすんだり、重症になることを防いだりするしくみを作ることができます。

予防接種は何のためにするのですか?


予防接種の目的は、個人の感染症の予防に加え「集団免疫」によって社会全体への感染症の流行を止めることです。

予防接種を受けた人が少ない場合
予防接種を受けた人が多い場合

多くの人がワクチンを接種して免疫をもっていると、集団の中に感染した人が出ても流行の広がりを抑える「集団免疫効果」が発揮されます。これは、病気などの理由で予防接種を受けられなかった人なども、間接的に感染から守ることにもつながります。

予防接種を受ける人の割合と感染の広がり方の関係は、ウイルスの感染力によって異なります。

予防接種にはどんなものがありますか?


予防接種にはいくつか種類があり、臨時接種は、感染症や疾病のまん延を防止するために、緊急の必要があるときに実施されるものです。新型コロナウイルス感染症は臨時接種にあたります。

新型コロナウイルスワクチンの場合、自治体によっては各医療機関で実施される予防接種に加えて体育館などでの集団接種も行われることがあります。

新型コロナウイルスワクチンの場合、自治体によっては各医療機関で実施される予防接種に加えて体育館などでの集団接種も行われることがあります。
主な予防接種

予防接種法では、定期接種、臨時接種、新臨時接種、特定接種、住民接種などが定められており、そのほかに、予防接種法に基づかない任意接種があります。

新型コロナウイルスに関する接種はこのうち臨時接種に該当するとされ、自己負担はなく無料で受けられると発表されています。

参考情報:厚生労働省第17回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会2020年10月2日(資料2)、厚生労働省新型コロナウイルスワクチンの接種体制確保について自治体説明会➀2020年12月18日(資料1)

副反応について教えてください


予防接種は体内で免疫反応を起こして、病気にかかりにくくします(主反応)。この反応以外の好ましくないものを「副反応」といいます。

既存のワクチンでよく起こる副反応
既存のワクチンでまれに起こる副反応

ワクチンによって体に免疫反応を起こすことを主反応と呼びます。一方、このとき免疫ができる以外の反応を起こすことがあり、これを副反応といいます。

予防接種による副反応で健康被害が生じた場合は、救済給付を行うための制度により治療費などが支給される場合があります。お住まいの市町村にご相談ください。

ワクチンの主反応以外で、接種後に起こるすべての好ましくない反応を「有害事象」、そのなかでワクチンと関連が疑われるものを「副反応」といいます。

ワクチンの主反応以外で、接種後に起こるすべての好ましくない反応を「有害事象」、そのなかでワクチンと関連が疑われるものを「副反応」といいます。

有害事象にはワクチンが原因でないものも含まれます。一方、副反応にはワクチンが原因である症状とワクチンが原因かどうかわからないものが含まれます。これは、ワクチンを接種した後に、それまでに報告されていない副反応をできるだけ拾い上げるために重要な考え方です。

参考資料:日本薬学会HP 有害事象 - 薬学用語解説(2020年12月現在)
日本小児科学会HP 副反応と有害事象(2020年12月現在)